そしてキンキコン、その心の内


実は、最初は行くつもりなかった。『φ』アルバムが良過ぎて気になってはいたけれど、お金も無いし、卒論も進んでいないし。
なにより、私にとっては"ドーム"ってのがどうしてもひっかかっていて。
きっとバレバレだけれども、私はずっと
「ドームなんて音楽を聴くところではない」
というスタンスを取っていたのです。
嵐のドームコンは行こうとしていたけれど、その時はジャニハマりたてで、いわいる"嵐が体験できるならなんでもいい!"状態だったわけで。逆に、キンキは曲が好きなので、ドームよりもクオリティ高いところでしっかりした音で聴いてみたいな、とずっと思っていた(がしかしそれはかなわないという状態)



そんななのでネタバレガンガン読んでいて、
lOve in the φ〜Bonny Butterfly〜涙、ひとひら
の流れで、(あれっ!???!? 今回のコンはヤバいことになるかも。行かないと後悔するかも) て慌ててチケット探し始めたのであります。
『φ』のなかでも「lOve in the φ」は異色、というかゴリゴリ感が桁違いだから、どう処理するのか注目していたのです。φアルバムの曲だけやるわけじゃないから、あまりφ色全開で行くと昔の曲とのすり合わせに苦労するだろうし・・・と割と意地悪な視点で気にしてたわけ。


1曲目はコンサート構成においてキーになる曲。そこに「lOve in the φ」を持ってきている時点で、これは(私にとって)当たりな構成だ、と確信できた。同時に(kinki勢いあるなぁ) とも思った。
すり合わせ出来ない場合はねじ伏せるんだけれど、それをするだけの音楽力と自信と勢い、を自覚しているんだなと感じた。それは売り上げとか単純な数字と比例しきられるものではない、10年のキャリアと、それまでやってきた経験の積み重ねが昇華されて初めて可能になること。
一方で彼らのバックグラウンドは数字にシビア。わかりやすい売り上げと声援を第一に考える事務所。
数字を持たなければその勢いだって外側から止められてしまう危機があって。そのあたりがかわいそうだなあ・・・と思うこともありますね。彼らもそのことを踏まえた上で、MCで「それでも僕達は負けない」という風に匂わせてる感じがする。願わくば、これからもキンキがのびのびと音楽をやっていけるようと祈るばかり。豊かな音楽性は宝だよ。



今回のドームを私が楽しめた理由はほかにも沢山ある。
まず席がよかった。まったく退屈することなく、"SHOW"の部分を堪能できた。東京ドームのがっかり感を味わうことがなかったのは、反ドーム派だった私にはこの上なく嬉しい誤算だった。φステージが中央配置だったおかげで、外野天井からステージまでの距離が例年より飛躍的に近くなっていただろうし。


更には、ほとんどの構成が"アイドルらしからぬ"ステージであったこと。
『φ』自体が地味だったからコンサートも追随して地味目。それゆえ耳をつんざくような悲鳴もあまりなく(笑)

人がコンサートに求めるものはそれぞれ違って、結局はマジョリティの楽しみ方がコンサートの雰囲気を決めると思う。だから、歓声の飛び交うかつーんやニュースのコンサートもまったりとしたキンキのコンサートもそれぞれに正しい姿で、最後は自分が好きか嫌いかだよね。これはジャニ師匠とのやり取りから学び取った。
「愛されるより愛したい」のあたりだけはキャーキャー歓声が沸いて、さすがに5万人の歓声は歌声がかき消されるわけ。正直それは苦痛で(笑)。 きっと数年前のキンキコンはそれが大方の姿だったんだろうし、それを求めていた人が多かったんだろうし。
だからこそ、いまのキンキコンに出会えたのが良かったんだと。そういうことやね。





今回はお値打ちで入れてもらってコレだけ楽しめた。
来年(いや、今年?)のキンキコンにも入りたいなーとは思っていますが、それはやっぱり新しいアルバムを聴いてからだね。φの路線を踏襲してほしいというのが個人的な希望ですけどね。



さて、次はトニコンだよ・・・行けるのかーーーーーー!?